Photo:船木町駅の記念列車(船木鉄道株式会社)
明治43年に軽便鉄道法が、翌年に軽便鉄道補助法が施行され、小資本で軽便鉄道建設の道が開かれ、明治44年船木村の有力者30名で鉄道設立発起人会が設立、大正2年6月5日、船木軽便鉄道株式会社が創立され、軌間762ミリメートルの軽便鉄道が建設されることとなりました。路線は宇部-船木間4.9キロメートルで、大正3年5月2日着工、大正5年7月14日完工しました。
第一次世界大戦の好況により全国的に鉄道建設ブームが起きた時、船木軽便鉄道も路線の延長を図り大田村(美東町)までの建設免許を得ました。
また、開業後に沿線に炭鉱の操業が続いたため、輸送力の増強が必要になってきました。そのため、軽便軌道を1067ミリメートルに広げ、国鉄線との連帯も図る為、改軌道工事を実施することにしました。
大正11年6月11日、船木-万倉間の延長工事と改軌工事が着工され、大正12年 10月12日両工事が完成し、改めて宇部-万倉間9.6キロメートルの鉄道として新 発足しました。社名も船木鉄道株式会社に改称し、資本金も100万に増資されました。 軌間変更の為、車両もとり変えられ、雨宮製作所製の蒸気機関車が2両購入され、鉄道 省から4両の貨車を譲り受けました。その後、万倉-吉部間の延長工事が行われ大正15 年11月1日完成し、宇部-吉部間17.7キロメートルの営業となりました。
Photo:福間地区に今も残る橋脚・軌道跡
資料:山口県立博物館編集・発行「鉄道いまむかし」より
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